もうダメかと思った猫が復活した話、そして始まった新しい戦い

今回はいつもと違う話です。これで猫の話は3回目になります。

前回、前々回とうちの猫がストルバイト尿路結石になって死にかけ、獣医に駆け込んだ話を書いてきました。食事を療養食に変えても一進一退で、なかなか出口が見えない日々が続いていました。

今回はその続きです。そこからさらに悪化して、もうダメかもしれないと思ったところから、なんとか持ち直して喜んでいたら、今度はマーキングという新しい戦いが始まった話です。

目次

さらに悪化した日

一進一退の状態が3カ月くらい続いていました。膀胱から結晶がなかなかなくならないことに、猫だけでなく人間も疲れてきていた頃です。

一時はかなり持ち直して、このまま健康になってほしいと期待していましたが、少しずつ状態が落ちていき、また動けない状態になってしまいました。

結晶で尿道が詰まり、オシッコが出なくなったため、膀胱がいっぱいになって苦痛で喘いでいたのです。様子がおかしいことに気が付き、すぐに獣医に連れていきました。

すぐに尿道を通してオシッコを排出してもらいました。いつもはこれで苦痛がなくなり猫はリラックスしてくるのですが、この時は違いました。ぐったりしたまま、状態が回復してこなかったのです。

血液検査でわかった危険な状態

獣医の勧めで血液検査を行うと、腎臓関係の値と肝臓関係の値が基準よりも高く、腎臓は上限をはるかに超えていました。肝臓も上限を超えていました。

オシッコとして排出されるはずの老廃物が血液中にたまり、腎臓の数値が悪化していたのです。体調がすぐれず食事もあまり食べられなくなっていたので、肝臓の数値まで悪くなってしまいました。

これは危険な状態です。対処法としては静脈点滴でオシッコの量を増やし、老廃物を排出する。結晶で尿道が詰まらないようにカテーテルを挿入する。本来なら入院して状態を観察しながら治療することになりますが、行きつけの獣医には入院できる設備がありませんでした。

自宅で行うしかありません。静脈点滴はできないので、皮下点滴と流動食を少しずつ与えることしかできませんでした。今までと同じです。

自宅での看病、覚悟した日々

私たちも、獣医も、正直なところ回復は難しいかもしれないと思いました。ぐったりして動かないからです。

それでも、ダメでもやれることはやろうと妻と確認し合い、自宅での治療を続けました。やっていることは今までと同じなのに、相手がぐったりして動かないので、もしかしたらこれが最後なのかもと思うと、後悔だけはしないようにとだけ考えていました。

最初の1週間は進展がなく、少しずつ小さくなっていく体を見て諦めも感じました。

2週間目、少しずつ戻ってきた

2週間くらいたった頃から、自分で水を飲むようになり、食事も少しだけ自分で食べられるようになりました。

そこからは順調に回復していき、オシッコが出ないという症状はなくなりました。何が良かったのかはわかりませんが、元気になったのです。食事は療養食のままですが、元の生活に戻れました。

良かったなと思っていると、次の問題が起こりました。次の戦いが始まったのです。

喜んだのも束の間。次はマーキング

今度もオシッコなのですが、出ないのではなく、トイレ以外のところでするようになったのです。トイレでもしますが、色々なところでするのです。

オシッコが出ないことが問題だったので、出ること自体は喜ばしいことです。ただ、トイレではないところでしても怒るわけにいかず、毎回片付けていました。

ネットで調べると、トイレ以外の場所でオシッコをするのは、自分の縄張りを主張するときにすることが多いとわかりました。猫は自分の縄張りをオシッコを使って主張するそうです。家猫なので、家の中が縄張りなのでしょう。

家の周りに野良ネコが現れると気になって鳴いたり暴れたりすることは以前からありましたが、結石の治療を経て、私たちを含めた家への愛着が強くなったのかもしれません。もしかしたら、体調に自信がなくなって焦っているのかもとも思います。

姿が見えなくても猫の気配を感じると、尻尾をピンと立ててオシッコをします。少し前は帰宅するとオシッコが出ているかな、苦しんでいないかなと気にしていましたが、今度はオシッコの匂いがしていないか探すようになりました。

この行動はマーキングと言うそうです。普通、去勢した猫はマーキングをしないらしいのですが、去勢手術を行う前にマーキングを覚えると、去勢後もその習性は残ってしまうようです。この猫は家に来た時にはすでに去勢されていたので、時期はわかりません。それまではマーキング行動をしなかったのに、突然するようになった理由もわからないままです。

玄関や窓に向かってマーキング行動をするので、縄張りの出入り口に向かってやっているつもりのようです。

原因を探って試行錯誤

私と妻はこの問題を解決するために話し合いました。習性だから変えられないという意見も出ました。

ネットで調べると、自分の縄張りのシンボル(トイレ)が玄関などから離れていると、縄張りを表すためにマーキング行動をするという情報がありました。確かに猫のトイレは離れたところにあります。トイレは3か所あるのですが、家の中心に近いところにあるのです。

なるほどと思いましたが、これ以上トイレを増やすのは邪魔だなと、他の方法を探しました。マーキングは爪とぎでも行うというので、爪とぎを買っていろいろなところに置いてみました。

結果は、うちの猫は新しいものを置くとしばらく様子を見て近づかないことが多いのです。それを効果があると勘違いしました。慣れてきたら、爪とぎに向かってオシッコをし始めたのです。むしろ良い的になってしまいました。

これでは本末転倒なので、キャットツリーにしようか、それともトイレにするか検討し、トイレにすることにしました。この間、2カ月くらいかかっています。

トイレを新しく用意して玄関に置いたところ、もちろんオシッコをした砂を混ぜてみました。すると、全くしなくなりました。トイレとしても使ってはいませんが。

これなら、と窓そばにも置いてみると、そこでもしなくなりました。こちらはトイレとして使ってくれています。

それでも残る最後の課題

床より高い位置にある窓があり、その下には台になる小さいタンスが置いてあります。その窓に向かってオシッコするのが、最後の課題になりました。そこにはトイレを置けないので、窓にはトイレ用のシートを張り付けてしのいでいます。

今回のことで気づいたのは、猫が安心するのは「そこにトイレがあること」ではなく、「自分の匂いがついていて、そこで排泄できるという行動そのもの」なんだろうということです。物を置くだけでは足りない。匂いと行動がセットになって、初めて「ここは自分の縄張りだ」という確信が生まれるようです。爪とぎだけを置いても的にされただけでしたが、砂を混ぜたトイレを置いた場所ではぴたりとマーキングが止まりました。

ただ、その確信を得るのにどこまで環境を用意してあげればいいのか、正直まだわかりません。窓際の一角は、まだその答えが見つかっていません。

何か名案はないでしょうか。

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